理想化対象

脳は過去の出来事とその対処への参照しかできないので
自分を改めて大切にするみたいな
心理面での新しい取り組みには
抵抗がつきものです。

一生懸命自分を大切にしようとしても
大切にされたい欲求が増し
結果、お酒やパチスロなどに依存したりする。

それもその人の対処なので大切なものだけど
なら改めて、「自分に優しい声かけをしてみよう」などと提案しても
できない事が多い。
思いのほか、ちゃんと自分を大切にするって難しいものです。

「よし、自分の為にこんなふうな生活を作るぞ」と意気込んでみたものの
やっぱり出来なかった経験者です。
しかし、これらの逡巡を繰り返し
どこかでつきものが落ちるみたいに
「自分の人生なんだ」と思い定められると
どこか晴れやかさもでるようです。
しかしこれには一利一害あるような。
それは、人間は孤独に弱い生き物だからです。
私もさてこれからどう生きていこうかと主体性を獲得したものの
同時に拭っても拭いきれない孤独に睡眠の質が落ちるという状況に陥りました。

結局そのモヤモヤも受け入れた後に
安心を手に入れたのですから
人生はいつでもわからないものです。

先日、今までやった事ないことをクライエントに提案し
「頑張ってやった」というので
さぞ抵抗があったのでは?と言ってみたら
「私のいう事だから」と、自己対象にしていた事がわかった。

私なら、そんな簡単に出来ない。納得しないと動かないので
この素直さが大きなリソースとして、これから力になっていくのだろうと心に響いた。

頑固な人は頑固さがリソースに
素直な人は素直さがリソースに
どの人も大切な存在です。